後悔する家族「早めに住み替えておくべきだった」
自宅で母親を介護していた一人娘がコロナに感染した結果、濃厚接触者とされた母親は介護施設からも入居を断られ、自宅に一人取り残されてしまいました。
そこで、困り果てた母親の弟さんは自治体に相談してみることに。行政からの回答は「濃厚接触者というだけで、入院などの措置はとれません」。しかし、とりあえずは自治体が用意したホテルに一時的に滞在し、しばらく様子を見てくれることになったのです。
ひとり残された母、コロナ禍での後悔
弟さんはこう後悔されていました。
姉の介護をしていた一人娘は会社勤めもしていたので、“自宅での介護はもう限界です”とずっと話していたんです。2年ほど前から高齢者向け住宅や介護施設をあちこち見学していましたが、こうなる前に早めに入居しておくべきだったと思います
このように在宅の要介護者が孤立してしまい、行き場さえもないという事例が今、数多く報告されているのです。まずは「自分にとって最適な住まいとは何か」について、早めにしっかりと考えておくことが大切だと思います。昨今のコロナ禍をきっかけに、その重要性が一層明確になったのではないでしょうか。
次回も引き続き、コロナ禍で苦境に立たされた高齢者の実情をレポートし、コロナ時代の高齢者の住み替えについて、ご一緒に考えていきたいと思います。
〈つづく〉
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