ペットと共に暮らせる「高齢者向けのペット共生型賃貸住宅」の開設がこのところ増えています。

イチイグループの㈱アドバンスネットが1996年に住宅・不動産業界で初めて開発した「ペット共生型賃貸住宅」が、高齢者の住まいにも広がってきた格好です。

このペット共生型は一般的な「ペット飼育可」とどこが違うのでしょうか。

従来の「ペット可賃貸」では“ペットを飼える部屋”は提供できても、飼い主はペットを飼わない他の入居者からのクレームなどでストレスを感じることがあります。

一方の「ペット共生型賃貸」はペット専用設備のほか、ペットのしつけや健康、近所づきあいにまでサービスの範囲を広げ、ペットと安心して暮らせる環境づくりを最優先にしているのです。

飼い主の傍らに作る「ペットの居場所」

そんな「ペット共生型賃貸住宅」では、特にペット専用設備の徹底ぶりにはよくペット愛好家からも驚きの声が上がります。                                        気になる部屋の傷みやニオイにも配慮したものまであり、たとえば次のような設備が挙げられます。

▲写真は左から「ペットスペース」「足洗い場」「リードフック」

1.ペットスペース

「ペットが落ち着ける憩いの場所」を、居住スペースに影響のない収納下を効率良く活用し設けています。

2.壁クロス見切り

あらかじめ壁クロスを上と下で貼り分けることで、傷や汚れがついても張り替え範囲が少なくできる仕様です。

3.足洗い場(屋外)

散歩の後、屋内に入る前に足洗い場で汚れを落とすことができます。入居者同士の何気ないコミュニケーションが生まれやすい設備です。

4.イオン発生機

ペットスペース近くの天井にイオン発生機を設置。微粒子ナノイーを発生させることでニオイを脱臭します。

5.リードフック(屋外)

入居者が話している間は愛犬をリードフックに掛けておくことができます。

6.お出かけフック

散歩に出かけるときに便利なフックを玄関扉の脇に設置。強い力が加わるとリードが外れてくれる安全設計です。

専門家の生活相談、入居者交流会も

今年2月にオープンした東京・中野区の高齢者向け賃貸住宅「へーベルヴィレッジ白鷺2丁目」はまさに「ペット共生型」。60歳から入居できる、主にアクティブシニア対象の住まいです〈貸主:旭化成ホームズ㈱〉。

へーベルヴィレッジ白鷺2丁目」の概要は次の通りです。

住所東京都中野区白鷺2-49
交通西武新宿線 鷺ノ宮駅 徒歩4分(320m)
構造・賃貸戸数鉄骨ALC造地上3階建て/10戸
専有部分44.97㎡~61.64㎡  
間取り1LDK・2LDK
月額18万円~
標準サービス・ALSOKによる緊急対応・ライフリズム監視・看護師による健康相談(電話)・社会福祉士等による生活相談(月1回)、家族への状況報告・提携医療機関の紹介 ・半年に1回の入居者交流会開催
選択サービス・家事代行サービス・訪問介護サービス ・訪問診療サービス・元地活用
入居資格原則60歳以上

(この記事と画像の出典:旭化成ホームズ㈱ 公式サイト)