防ぎたい!庭木の繁茂も窓ガラスの破損も

この空き家法が従来より規定している「特定空き家」とは、次のいずれかの状態にあるものをいいます(条文を要約)。

  • 倒壊など著しく保安上危険な状態
  • 著しく衛生上有害な状態(ゴミ屋敷化など)
  • 適切に管理されず、著しく景観を損なっている状態(窓ガラスの破損など)
  • その他、周辺の生活環境の保全のため、放置することが不適切な状態(庭木の繁茂等で通行できないなど)

管理の悪い空家は50万戸! 解決したのは何戸?

管理の悪い空家は50万戸


しかし、これまでに除却や修繕が行われた空き家は約14万戸にしか過ぎません。
現実には特定空き家を含めた管理不全の空き家が全国に約50万戸あったにもかかわらずです(数値の出典は文末に掲載)。

それだけに、今回の法改正により、空き家問題がよりスピーディに解決できるようになるのではとの期待の声も上がっています。もう一つ、改正法では空き家を積極的に活用していくための新たな制度も創設されました。

たとえば、市区町村が指定するエリア内(中心市街地など)では空き家を建て替えたり、用途を変えたりする場合の規制が緩和されます。これにより、地域の悩みだった空き家が宿泊施設やカフェ、子育て支援施設などに生まれ変わることが期待できそうです。

厳格化で迫られる2つのリスク

 空き家法改正-03_830-400

この法改正の影響で気になるのは、やはり規制が厳しくなったことによるリスクでしょう。
空き家の所有者には少なくとも次の2つのリスクが懸念されています。

固定資産税が上がる

相続等で取得した住宅を放置していると、市区町村から指導があるかもしれません。これに応じなければ、前述の通り次年度に納める固定資産税が高くなる可能性があります。

管理は手間がかかる

固定資産税の値上がりリスクを避ける対策の一つは、「空き家でもきちんとメンテナンスする」ことです。

庭木のせん定や家の修繕、清掃などをしっかりと行えば、地域に悪影響を与えないだけでなく、物件の売却や賃貸がしやすくなります。

但し、こうしたメンテナンスは手間がかかることが課題です。
その手間を代行している「イチイの空き家管理サービス」については、以下の記事で詳しく紹介しています。

(記事の出典:国土交通省資料「空き家政策の現状と課題及び検討の方向性」など)

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