ペットとの暮らしを愛する多くの人々にとって、ペットとの共生を可能にする賃貸物件はただの場所を超えた特別な場所です。犬や猫、その他の愛すべき動物たちとともに生活することは、ただ単にペットを飼うということではなく、家族の一員として迎え入れるという気持ちを象徴します。
そんな共生型賃貸におけるファシリティは、単なる設備やサービスではなく、心温まる経験を提供する場として、私たちの日常に新たな喜びと幸せをもたらしてくれます。その魅力について、さらに深く探ってみましょう。
ペット共生化住宅の代表的なファシリティ「ドッグラン」
ドッグランは、愛犬にとって非常に意義のある場所です。以下に、ドッグランの効用と注意点(マナー)を紹介します。
- ドッグランでは、リードが外され、自由気ままに走り回ることができます。愛犬はストレスを発散し、運動不足を解消できます。
- 他の犬たちと遊び回ることで、社交能力も向上します。
- まだ社会性の備わっていない犬もドッグランで他の犬同士が遊ぶ様子を見たり、しつこくしすぎて先輩犬に怒られることも大切です。
- ドッグランは、愛犬が他の犬と上手にコミュニケーションをとる社会教育場所でもあります。
- 飼い主のマナーの向上
ドッグランは、単に愛犬家が自分のペットを放し飼いするだけの場ではなく、ドッグランを通じて飼い主のマナーや犬のしつけ教室などを開催することにより、飼い主のマナーがより一層向上させる目的があります。 - コミュニティの場の形成
人と犬が互いに気持ちよく利用できるレクリエーション空間をつくるこ とにより、都会においては希薄になりがちな住民間コミュニティが犬を通 じて形成されることが期待されます。
- 飼い主は犬同士の事故に気をつけなくてはいけません。ドッグランスペースでは大きさによるエリア分けを守りましょう。ドッグランは、通常大型犬エリアと小型犬エリアに分けてあります。 理由は犬同士が楽しくなって興奮してしまった際に、体の大きい犬が小さい犬にじゃれた勢いで傷つけてしまったりしないようにエリアを分け分離させます。犬同士のトラブルを未然に防ぐことができるので公共のドッグランでは通常大きさで分けられております。
- 犬は何にも悪くないです。問題は飼い主にアリです。特に高速道路のSAやPAのドッグランではマナー知らない人や 暗黙のルール知らない人も来るので注意が必要です。建物専用ドックランの場合は利用規約等利用者全員によく理解をしてもらい利用します。
室内のドッグラン
最も大切な点は「安全性」です。犬たちが安全に遊び、活動できる環境を提供することが優先されるべきです。
- 室内のため天候にコンディションを左右されない
- 屋外と違い冷暖房がしっかりしているので犬の体調に良い
- 屋外と比べ、土や泥といった汚れが少ない
室内ドッグランに適した材質や素材を選ぶことも重要です。
- クッションフロア
- ウッドタイル
- 天然の芝生 X
- 人工の芝生 X
- ウッドチップ
- 塩化ビニール
- 滑りにくさ
- 衝撃吸収性
- 優れた耐久性
- 非有害性
ドッグラン付属設備
犬たちが安全に楽しめるような設備や施設がいくつかあります。以下に一般的なドッグランに付属する設備のいくつかを挙げてみましょう。
- 水栓設備: 犬の足を洗ったり水をあげたりするのに便利です。
- 日陰スペース: 犬が避暑できる場所を設けましょう。
- 犬のための道具: アジリティ、遊具。ボールやおもちゃなど、愛犬が楽しめるアイテムを用意します。
- 遊具
- ウッドフェンス
- 足洗い場
- 水飲み場
- ベンチ
- おしっこポール
ドッグランを設置する際の必要な庭のスペースは、犬のサイズによって異なりますが決まりはありません。以下に目安を案内します。
おおよそ100㎡が理想です。これは縦横で約10メートル程度で、約30坪または約60畳に相当します。
大型犬は体格が大きいため、約500㎡以上の広さが必要とされています。
さらにドッグランを設置する際には、いくつかの重要なポイントがあります。まずは資格。特別な資格は必要ありません。
次に立地は近隣住民に迷惑がかからない場所を選びます。共用スペースで敷地内屋外か、建物屋上及び屋上以外のスペースの場合があります。
設備は屋外の場合、芝生や土、砂の地面が犬に優しい環境です。屋内の場合は滑りにくく掃除ができる床材であることがポイント。なお犬が脱走しないように、周りを1.5メートルの高さのフェンスで囲います。
最後に利用規約を設けて、ノーリードで同じ空間を利用する際の細心の注意を促します。貸主及び管理会社は利用者に上記の理解と協力を求め、安全な利用を実現します。
ドッグランの種類
土のドッグラン
自然の土を庭に敷き詰めるタイプです。犬が土を掘るのが好きな場合に適しています。
芝生のドッグラン
天然芝を使用した庭で、犬も喜んで走り回れます。芝生は柔らかいので手足に負担がかかりませんが、メンテナンスが必要です。
人工芝のドッグラン
天然芝と比べてメンテナンスが楽で、犬が掘り返すことができません。ただし、素材がプラスチックでできているため、肉球を傷つける可能性があります。
ウッドチップのドッグラン
スギ・ヒノキ・クスノキの木材をチップ状にしたもので、消臭効果があります。クッションの役割があるため、手足に負担はかかりにくいですが、トゲが刺さることが稀にあります。
バークチップのドッグラン
赤松や黒松の樹皮をチップ状に加工したもので、消臭効果があります。。
ドッグランを建設する場合、床材の工事費用やフェンスの設置費用も考慮する必要があります。また、外構フェンスに関してはウッドフェンス+ウッドデッキを柵付きにする場合と単にフェンスを組む場合があり相場は約115,000円〜2,500,000円です。(2022年)
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[株式会社アドバンスネット ペット共生型賃貸管理業エグゼクティブアドバイザー]愛媛県出身、法大院卒(経営管理修士)。34年間の損害保険会社勤務を経て2018年「共生社会におけるペット保険の現状と将来」を慶大保険学会で発表。日本と海外におけるペット共生文化の相違、今後の展望をまとめる。その後、大手賃貸管理会社にて保証ビジネス担当。2022年よりイチイグループにてエグゼクティブアドバイザー兼ライター。ペット共生型賃貸不動産オーナーのための経営情報、シニア向けペット共生のすすめ、自治体と協調したペット防災等の情報発信中。防火防災管理士、賃貸住宅経営管理士。 なおペットはずっとマルチーズ派。