プロパティマネジメントの専門部署「イチイPM事業部」は賃貸不動産の運営・管理を担うなかで、オーナー様へ収益改善に向けた提案を行っています。その長年の経験に基づくノウハウを今回公開することにしました。

弊社PM事業部の実務責任者・野上が書き留めた、これまで経験してきた現場のさまざまな事例について連載でお届けします。

管理会社の返答がまるで他人事!?

繁華街の一角にある商業系ビル

ある日、商業系ビルの2代目オーナー様からビルの管理についてご相談がありました。物件は都内有数の繁華街の一角です。ビルを訪問すると、すぐに気に掛かったのはテナントの業種です。
契約上の使用目的や用途と現況が違うようです。

契約上の法人はIT系飲食店コンサルでした。
その会社が借りていることになっていますが、ネットで店名を検索すると明らかに怪しいお店でした。

亡くなった先代からビルを引継ぎ、2代目オーナー様が物件を初めて訪問した際にも違和感を感じたそうです。

管理会社に問いただしても、「当時の担当者がいない、契約書や覚書があり先代オーナー様が押印している、書面上の手続きに問題は無い、もし問題があれば弁護士を紹介します」。
まるで他人事で、現状を改善しようにもビジネスパートナーとして不安がある状態でした。

なぜ先代オーナーは転貸を承諾した?

なぜ先代オーナーは転貸を承諾した?

そこで、他の居住用物件の管理でご縁のあった弊社に相談がございました。

オーナー様の手元にある契約書類は不足や抜けがあるようで、時系列でみても推測しかできません。
管理会社へ保有している書類写しの提出を依頼してもらいましたが、なかなか提出してきません。

その後、何とか揃った書類からは居抜き(造作譲渡)や転貸借を承諾した経緯が部分的に分かりました。

転貸借契約は2者間の賃貸借よりも当事者が増え、法律関係も複雑になることから、通常の賃貸借では発生し得ない問題やトラブル等が起きる可能性があります。

最悪の事態や負うリスク、掛かるコストをオーナー様に説明し、弊社に管理を移管してくださることになりました。そして管理受託後、すぐに借主の驚くべき用途違反が判明したのです。

このコラムを読まれて、弊社のサポートを受けたいとお考えの方、ご相談をご希望の方はどうぞお気軽にお問い合わせください。

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