自宅を担保にして老後の資金が借りられる
「リバースモーゲージ」とは、自宅を担保にして老後の資金が借りられる融資制度です。借りたお金は原則として、本人の死後に自宅を売却して返済します。
本人は担保にした自宅にも住めるため、老後の生活の安定や資産を維持できることなどがメリットです。
しかし、一定のデメリットがあることも理解しておく必要があります。上手な活用の方法と合わせて、なかなか気づきにくい落とし穴も見ていきましょう。
一括で借りる?それとも毎月定額で借りる?
リバースモーゲージの利用方法は、取り扱う各々の金融機関によって異なるものの、一般的に以下のような手順で行われます。
- 契約条件や融資限度額などを確認し、自分に合った商品を選ぶ
- 自宅を担保に入れて契約を結ぶ
- 一括で借りるか、毎月定額で借りるかを選ぶ
- 借りたお金を自由に使う。使いみちは金融機関によっては制限がある
- 毎月利息分を支払う。元本は返済しない
- 契約者が死亡した場合、相続人が自宅を売却して一括返済するか、現金で返済するかを選ぶ
高齢者住宅などの入居一時金もOK!
リバースモーゲージの活用方法は、借りたお金の使いみちによってさまざまですが、以下に代表的な例を挙げます。
- 老後の生活費や医療・介護費用に充てる
- 高齢者向け住宅や老人ホームの入居一時金に充てる
- 住宅ローンの残債を返済する
- 自宅のリフォームや耐震改修に充てる
- 趣味やレジャーに充てる
- 子どもに生前贈与する
支払いは利息のみ!生活費の負担減る
リバースモーゲージのメリットは下記の通りです。
- 自宅を売却せずに、住み続けながら現金化できる
- 毎月の支払いは利息のみで済む場合が多く、生活費が軽減できる
- 配偶者が契約を引き継げる場合が多く、高齢の遺族も住まいの心配がない
- 元金の返済方法は死亡後に自宅を売却するか、相続人が現金で返済するかを選べる
- 退職金や預貯金などの資産を残しておくことで、老後の不測の事態に備えられる
不動産価値や金利の変動リスクに注意!
続いて、リバースモーゲージのデメリットは以下の通りです。不動産価値や金利の変動リスクに注意が必要です。
- 融資限度額が設定され、資金が不足する場合がある
- 不動産価値の変動や金利変動のリスクがある
- 自宅を相続できない場合がある
- 契約解除や繰り上げ返済には手数料がかかる場合がある
- 融資の条件や商品の種類が各々の金融機関によって異なるので、比較検討が必要
リバースモーゲージの利用方法
では、リバースモーゲージの利用でマンションの場合は、どういうメリットとデメリットがあるのでしょうか。
住宅ローンが一気に完済できる
マンションの場合、住宅ローンを一気に完済できることが大きなメリットです。
〈マンションの場合〉リバースモーゲージのメリット
リバースモーゲージで借りたお金で住宅ローンを完済すれば、毎月の支払いが利息分だけになります。
一般的な住宅ローンでは、高齢になると利用が難しいのが実情ですが、リバースモーゲージでは、80代でも利用できることがあります。
リバースモーゲージでは、生前は利息のみを支払えば良いので、生活費の負担が軽減できます。
金利が上がると、返済額は増えてしまう
マンションの場合に注意したいのが、金利が上がると返済額が増えてしまう恐れがあります。
〈マンションの場合〉のデメリット
団体信用生命保険とは、住宅ローンを契約した方が亡くなったり、高度障害状態に陥ったりした場合、それ以降の住宅ローンの返済が免除される保険ですが、リバースモーゲージでは利用できません。
リバースモーゲージは変動金利の商品が多いので、金利が上昇すれば返済額も増えてしまいます。
リバースモーゲージでは、担保価値が融資額を下回ると、新規の借り入れができなくなる場合があります。
リバースモーゲージは借り入れ期間が長くなるほど、利息の支払いが増えてしまいます。
私たちはゆとりのある心豊かな老後を過ごすために、「リバースモーゲージ」を堅実にかつ賢く、しっかりと活用したいものです。
さらに詳しい内容は、下記の【イチイの高齢者向け住宅事業の道しるべ/入居促進リポート】「リバースモーゲージの活用で“サ高住”が満室になる」をご一読ください。
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