2020年6月に成立した「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」をコラム形式で解説していきます。
オーナーが条件を話したり紹介料を受取る場合、契約リスクの説明が必須
研修生の田中君「先生!相続税対策や土地活用などのセミナーでは、講師の税理士やコンサルタント等が契約リスクなど説明しないで、特定のサブリース業者を勧めるのを見かけますけど、これは違法じゃないんですか?」
講師の太田「田中君、いいところに目を付けたね。税理士さんなどもサブリースのリスクをしっかりと説明しなければ、違法になる可能性があると思う。「サブリース事業適正化ガイドライン」にはこう書かれているからだ」
【勧誘者(罰則等の対象者)の具体例】ファイナンシャルプランナー、コンサルタント等の個人がサブリース業者から勧誘の委託を受けて、マスターリース契約の内容や条件等を前提に“資産運用の企画提案”を行ったり、“マスターリース契約を勧めたり”する場合
田中君「ガイドラインにはさらに「不特定多数に向けられたものであっても、勧誘に該当し得る」と書いてあるので、セミナーの講師も勧誘者に当たりますね。でも、サブリース業者が主催するセミナーだったら、講師だけに責任を負わせていいんでしょうか?」
太田「いや、サブリース業者も処分されるとして、ガイドラインにこういう記載がある」
勧誘者が、誇大広告等や不当な勧誘等を禁止した規定に違反した場合、勧誘を行わせたサブリース業者自身も処分の対象となる。そのため、サブリース業者は、勧誘者に適正な勧誘を行わせる必要がある
田中君「僕も現場にいる者として、気をつけなければいけないですね。どういう人が勧誘者になってしまうのか、もっと調べてみます!」
<つづく>