ペットにおける知識豊かなペット共生型賃貸管理業のアドバイザーが、最新のトレンドに基づく分析とアドバイスで、不動産オーナーが理想的なペット環境を構築するための情報を発信します。

ペット産業とは?

ペット産業とは、ペットを飼育するための商品やサービスを提供する産業のことです。この産業には、ペットフード、ペット用品、ペット保険、ペットトレーニング、ペットホテル、ペットグルーミング、ペットシッターなどが含まれます。また、ペットを販売する業者やブリーダーもペット産業に含まれます。(株)アドバンスネットもペット共生賃貸住宅管理会社という位置づけから考えますと広い意味でのペット関連産業の会社と言えます。


ペット産業は、世界中で急速に成長しており、多くの人々がペットを飼育することを好んでいます。ペットは、人々のストレスを軽減する、孤独を癒す、健康を改善するなど、多くの利点があります。このため、ペット産業は今後も拡大することが予想されています。

ペット産業の今後
  • ペット産業は2023年度約1兆8000億円のマーケットで、ここ数年のコロナ禍においても微増しています。
  • ペットのほとんどを占める、犬と猫の飼育頭数の合計は減少傾向にあるものの、市場規模は全体として微増傾向にある。背景には、ペットの家族化に伴う、高単価商材の伸長、ペット保険等新サービスが市場に受け入れられ始めていることが増加の理由として挙げられます。
  • また人間と同じく、「少子高齢化」現象が起きており、全体の登録ペット数は減りつつも医療の発展に伴い、平均寿命が延びています。こうした変化に着目して、各社が商品やサービス開発競争を進めています。
  • 市場規模に現れないものの、SNSの中では常に動物の写真や動画が数多く取り上げられており、潜在顧客を掘り起こすと同時に彼らとの接点を持つきっかけにもなっており今後市場の拡大も期待されます。(さらにTV局でも動物番組は視聴率が確保できるため定番化されています)      

なお、犬・猫全体の飼育数は減少傾向であることは否めませんが、2019年から2020年にかけて新規犬猫飼育数は増加しました

2020年の犬の新規飼育数は過去5年間で最も高い41.6万頭であり、これは新型コロナウイルスの影響が考えられます。2021年は前年比で微減しましたが、39.7万頭と依然コロナ以降高い需要が続いています。 一方で2021年の猫の新規飼育数は48.9万頭と2020年の46.0万頭よりも増加し、依然犬よりも猫の需要増加が続いています。

ペット・ペット用品市場

ペット市場の拡大により、ペット用品市場も増加が続いています。品目を限定して商品販売額の動向を見られるホームセンターにおけるペット用品販売額をみると、近年、各品目で増加しています。

特に新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年には大幅な増加があり、前年比8.2%増となりました。四半期ごとの動向を見ると、緊急事態宣言が初めて発令された2020年第Ⅱ四半期に前年同期比8.2%増、第Ⅳ四半期には同13.8%増と大幅に増加しています。ペット・ペット用品はコロナ禍においても飲食料品小売業などと同様に販売額が増加した業種の一つでした。

出典:2022年矢野経済研究所調査より

弓達 隆章
Yudate Takaaki

[株式会社アドバンスネットペット 共生型賃貸管理業エグゼクティブアドバイザー]社会におけるペット保険の現状と将来」を慶大保険学会で発表。日本と海外におけるペット共生文化の相違、今後の展望をまとめる。その後、大手賃貸管理会社にて保証ビジネス担当。2022年よりイチイグループにてエグゼクティブアドバイザー兼ライター。ペット共生型賃貸不動産オーナーのための経営情報、シニア向けペット共生のすすめ、自治体と協調したペット防災等の情報発信中。上級救命士(東京消防庁)、防火防災管理士、賃貸不動産経営管理士。 なおペットはずっとマルチーズ派