住まいに求める条件は人それぞれ。家族構成やライフスタイル、世代によって異なります。

かつて世代の代表格といえば団塊世代でしたが、ここ数年メディアでよく取り上げられているのがZ世代です。Z世代とは1990年代後半から2012年頃までに生まれた世代のこと。Z世代が住まいに求める条件とはどのようなものなのでしょうか。

Z世代の特徴とは?

Z世代は、1990年代後半から2012年頃に生まれた世代を指します。デジタル技術やインターネットが普及し、インターネットを使った情報収集に長けています。また、社会や文化の変化にも関心が高い傾向があります。


アットホーム(株)が賃貸物件で一人暮らしをしているZ世代(17~26歳)を対象に、「価値観」「ライフスタイル」「住まい」「不動産会社に求めること」をテーマに調査(調査期間/2022年11月18日~11月21日)。若い世代のライフスタイルから今後の部屋の貸し方のヒントとなりそうです。

Z世代は何を求めている?「ライフスタイル&住まい(賃貸住宅)」について聞いてみた!

住まいについて調べる前に、そもそもZ世代はどんな価値観を持っているのでしょうか。まずZ世代の価値観を見ていきましょう。

Z世代の価値観

上記の6つの項目について聞いてみると、「タイムパフォーマンス(タイパ)や効率性は重要だ」、「流行のものよりも自分がいいと思ったものを優先したい」、「ものを買う時、コスパ(質に対する価格の安さ)を重視する」について、約7割が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答しています。

Z世代は時間やコストにシビアであるようです。

Z世代のライフスタイル

Z世代  休みの日の過ごし方

Z世代のライフスタイルについての質問で、休日は自宅でどのように過ごしているのかを聞いてみました。すると、1位は「動画配信サービスで動画を見る」、2位は「SNSを見る・投稿する」、3位は「テレビを見る」でした。

また、同質問の回答で「休みの日に家で過ごすことはほとんどない」と回答しているのはわずか3.8%。このことから、自宅で過ごすZ世代が多いことはわかります。

Z世代の住まいの価値観

Z世代 住まいの価値観

では、住まいの価値観はどのようなものなのでしょうか。

住まいの価値観について聞いてみると、8割以上が「隣人とはできるだけ顔を合わせたくない」と回答しました。近所付き合いという概念はZ世代にはほとんどないようです。

次いで多かったのは、6割以上が回答した「ライフステージに応じて違った場所に住みたい」。転職・結婚などに合わせて住まいを変えたいという意向です。4割以上は「インテリアは多少お金をかけてでもこだわりたい」。長い時間を過ごす空間は自分のお気に入りや好きな世界観に浸りたいことがわかります。

また、2割以上が「浴槽は必要ない」と回答し、バスタイムはシャワーだけで済ませる人が一定数いることがわかりました。

Z世代が求める「住まいの条件・設備」ランキング

Z世代 求める住まいの条件と設備

それでは、Z世代が住まいに求める条件とは何なのでしょうか。1位は「通勤・通学に便利」、2位は「間取り・広さ」、3位は「スーパーマーケットが近い」でした。タイムパフォーマンスを求め、自分の好きなことを自宅で過ごすZ世代らしさが反映した結果と言えます。

重視する住まいの設備については、1位は「独立洗面台」、2位は「モニタ付インターホン」、3位は「インターネット無料」でした。

「独立洗面台」は広々と使えるのでどの世代にも人気の設備。防犯に欠かせない「モニタ付インターホン」は留守中はもちろん、在宅中も誰が来たのか一目でわかるので安心できる設備です。これは他の世代とあまり違いがありません。
(画像出典:アットホーム株式会社「Z世代のライフスタイルに関する調査」)

まとめ

今回の調査結果をまとめると、Z世代は自宅で長く過ごすことから住まいには「自分の世界観を大切にした空間づくり」を求め、暮らしは「タイムパフォーマンスや効率性を重視」していると言えます。

これからの時代、賃貸住宅はさまざまなニーズに応えられる機能性を用意する必要があることがわかった調査結果でした。

世代ごとの希望を把握しておくことは、これからの時代の賃貸住宅経営において重要となってくるでしょう。今回の記事が参考になりましたら幸いです。

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