12月13日に「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」(改正空家対策特措法)が施行されます。施行されると、管理が行き届いていない「特定空き家」は、固定資産税の減額措置の解除(対象は「管理不全空き家」まで拡大)や過料などが課されます。空き家を放置しないこと・増やさないことが重要です。
そこで今回は、空き家を放置しないためのポイントをご紹介します。
空き家を放置しないポイント1:空き家の選択を知るために相談!
空き家の相談窓口を設置している自治体があります。そこでは、空き家の所有者のニーズに合う専門家や事業者を紹介していることもあります。専門家や事業者は以下のとおりです。
- 弁護士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
- 不動産鑑定士
- 土地家屋調査士
- 建築士
- 不動産業者
- 建築、リフォーム業者
- 解体業者
- リサイクル業者
- 金融機関
専門家や事業者の紹介だけでなく、空き家セミナーを開催している自治体もあります。また、空き家の管理に特化したNPO法人もあるので、そちらに連絡するのも手です。空き家を所有または相続する予定がある人は、まずは自治体またはNPOに相談をしてみましょう。
空き家を放置しないポイント2:空き家バンクに登録
空き家の売却や賃貸経営を考えているなら、「空き家バンク」に登録するのも良いでしょう。空き家バンクは、全国の約7割の自治体に設置されています(令和元年10月アンケート)。
空き家バンクに登録すると、空き家を買いたいまたは借りたい人が登録物件の中から自分に合うもの検索できます。所有する空き家がある自治体が「全国版空き家・空き地バンク」に参加していれば、より多くの人に見てもらえる可能性があります。
同バンクは令和4年(2022年)4月末日時点で884自治体が参加しており、空き家活用には欠かせないプラットホームです。まずは所有する空き家がある自治体が参加しているのかどうかを確認してみましょう。
参考:国土交通省「全国地方公共団体空き家・空き地情報サイトリンク集ページ」
空き家を放置しないポイント3:空き家をリフォーム
空き家を売ったり、貸したりする場合、リフォームが必要な状態かもしれません。空き家のリフォームは住宅や店舗など活用の目的によって内容も変わるため、どのようなリフォームが必要なのかをまずは事業者や自治体に相談しましょう。
一定の要件を満たすリフォーム工事を行う場合、国や各自治体の補助金を受けられる可能性があります。また、各市町村が実施する助成金等もあるので、「○○市 住宅 補助」で検索したり、「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用したりして調べてみましょう。
【支援制度一例(国土交通省所管)】(※令和4年6月時点)
空き家対策総合支援事業 | (1)空家等対策計画を策定して、(2)空家法に基づく「協議会」を設置するなど、地域の民間事業者等との連携体制がある自治体が、空き家の活用を行う所有者に対して支援する場合、国も当該自治体に対して支援。(間接補助) |
こどもみらい住宅支援事業 | 住宅の断熱や耐震等のリフォームを行う場合に、その費用の一部が助成される。(リフォーム業者を通じて申請) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 既存の戸建て住宅や集合住宅を耐久性があり、地震に強く、省エネルギー対策をし、維持管理がしやすいなどの性能向上のためのリフォームを行う場合に、その費用の一部が助成される。(リフォーム事業者を通じて申請) |
このように空き家を放置しないための方法はいくつもあります。そのほかのポイントは後編で解説します。
空室対策・空き家活用 +Lifeちえいず
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