今月8日に宮崎県東部沖合の海域・日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生し、南海トラフ地震臨時情報が発表されました。さらに翌日には神奈川県西部で最大震度5弱を観測する地震が発生し、首都直下型地震に対する懸念が高まっています。
地震大国と呼ばれる日本に住むからには地震への備えは欠かせません。しかし、それ以上に大切なのは住まいの耐震性です。
当社が仲介している積水ハウスの賃貸住宅・シャーメゾンは、耐震等級3を標準化していることから多くの人に支持されています。優れた耐震性を実現しているひとつが、積水ハウスが独自開発した「ユニバーサル・フレームシステム」です。今回は同システムについてご紹介します。
シャーメゾンが標準化している「耐震等級3」とは?
「ユニバーサル・フレームシステム」が叶える耐震等級3とはどのようなものなのでしょうか。
耐震等級3は住宅性能表示制度の耐震最高ランクです。各ランクについては以下のとおりです。
- 耐震等級1:震度6強から震度7で倒壊・崩壊しない
- 耐震等級2:震度6強から震度7の1.25倍の力で倒壊・崩壊しない
- 耐震等級3:震度6強から震度7の1.5倍の力で倒壊・崩壊しない
耐震等級3は震度6~7の大地震でも軽い補修程度で住み続けられるレベルとされています。数百年に一度発生するような地震、大きな余震にも耐えられることから防災拠点となる消防署・警察署等の建物の基準になっています。
つまり、シャーメゾンは防災拠点と同クラス、大地震が起こっても住み続けられる賃貸住宅なのです。
シャーメゾンに採用された「ユニバーサル・フレームシステム」とは
「ユニバーサル・フレームシステム」は、C型鋼の軸組とH型鋼の梁で構成された、50年以上変わらない基本構造を持つ軽量鉄骨軸組ブレース構法です。1・2階を貫く通し柱を必要としないことから1階の間取りに左右されずに2階の間取りが自由に設計できます。そのため、大開口や吹き抜けを可能しました。耐震性のみならずデザイン性にも優れているため、2015年には「グッドデザイン賞」を受賞しました。
「ユニバーサル・フレームシステム」を支える制震システム「シーカス」
同構法に構成要素として開発されたのが、独自の地震動エネルギー吸収システム(制震システム)「シーカス」です。
「シーカス」は、フレームにK型に組み込んだ「シーカスダンパー」が地震動エネルギーを熱エネルギーに変換して揺れを吸収・発生した熱を放散する仕組みです。この働きによって建物の変形を約1/2に抑えて内外装の損傷を軽減※します。震度7の大地震や繰り返し起こる地震にも効果を発揮します。
※同社耐震構造との比較。発生する地震やプランによっては低減効果が1/2以下にならない場合あり。
地震動エネルギーを熱エネルギーに変換・吸収する秘密は中央のダンパーにあります。
内部に独自開発された特殊高減衰ゴムを採用しています。この特殊高減衰ゴムは時間経過・温度による性能変化が非常に少ないため、長期にわたって効果を持続することが可能です。
2013年には、耐力壁と「シーカス」を同位置に重ねて配置できる「ハイブリッド シーカス」を新たに開発。これによって従来よりも開口を大きく取ることができ、室内の間仕切りを減らすことが可能になりました。耐震性能を確保しながら大空間が実現できます。
国のお墨付き!国土交通大臣認定に
建物の実大モデルで振動実験を245回実施し、最後は兵庫県南部地震の約10倍の揺れで実験しました。その結果、倒壊することなく、外壁の割れ・脱落もないことを確認しました。この強靭な構造を評価され、「シーカス」は「国土交通大臣認定」を取得しました。
以上、「ユニバーサル・フレームシステム」についてご紹介しました。この他にも、シャーメゾンには優れた耐震性を実現する積水ハウス独自の技術があります。次回は外壁の耐震技術についてご紹介します。
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