首都圏で賃貸住宅に暮らす場合、どの路線が人気なのでしょうか。

(株)LIFULL(ライフル)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」は、「2024年LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング」を発表しました。今回ご紹介するのは、首都圏における「借りて住みたい街ランキング」TOP200内の駅を路線別に集計し、JR東日本の首都圏における「住みたい街が多いJR東日本・首都圏の鉄道路線ランキング」と上位にランキングした路線ごとの人気の街TOP5です。

前回は総武線、京浜東北・根岸線で人気の街をご紹介しました。今回は、湘南新宿ライン、中央線、山手線をご紹介します。

どの路線が一番人気? JR東日本・首都圏の鉄道路線ランキング(湘南新宿ライン、中央線、山手線編)

「住みたい街が多いJR東日本・首都圏の鉄道路線ランキング」の1位にランクインした湘南新宿ラインで、最も住みたいと思われている街は「大宮」でした。JR東日本管内でも屈指の大規模駅であるにも関わらず平均家賃が84,161円と高すぎないところが魅力といえます。駅ナカ商業施設や駅周辺の百貨店によってショッピングがしやすい環境です。さらに、公園や神社などもあるので、ファミリー層も十分に楽しめます。

2位「池袋」(東京都豊島区)も首都圏の大規模駅の一つ。JR以外にも東京メトロや私鉄を利用できる交通利便性が抜群のターミナル駅です。1日の乗員客数は45万人以上にのぼります。百貨店や家電量販店、商業施設が集結しているため生活利便性が高く、コロナ禍前までは「住みたい街ランキング」で永らく首位をキープしていました。利便性に富んでいるだけあって平均家賃は13.8万円と湘南新宿ラインのTOP5のなかで最も高い街です。高くても都心での暮らしを楽しみたい方には向いている駅といえるでしょう。

3位「武蔵小杉」(神奈川県川崎市中原区)は、「大崎」と「横浜」の間に位置し、都心や横浜市内へ乗り換えなしにアクセスできます。駅周辺には商業施設や公共施設がある暮らしやすい環境です。

4位「平塚」(神奈川県平塚市)は、「横浜」まで40分程度と都市へも出やすいため、都内に勤める人も住みやすいエリアです。ホームセンターや大型商業施設があるので、近場で何でも済ませたい人には好適でしょう。

5位「浦和」(埼玉県さいたま市浦和区)は、JR京浜東北・根岸線やJR高崎線などの複数路線が利用できるアクセス良好な駅。「東京」まで約27分、「大宮」まで約7分の立地です。駅周辺には公的機関や教育施設が充実し、商店街や百貨店、大型商業施設もあるのでショッピングが楽しめます。

【中央線】1位は意外!?な「八王子」

「住みたい街が多いJR東日本・首都圏の鉄道路線ランキング」の4位は中央線です。中央線の住みたい街ランキングは1位「八王子」(借りて住みたい街ランキング首都圏版3位)となりました。

1位「八王子」(東京都八王子市)は、「東京」へ約60分、「新宿」へ約50分の距離に位置しており、都心からはやや遠いため1位になるのは意外と思う人が多いかもしれません。しかし「八王子」は、「借りて住みたい街」上位の駅の4条件を備えています。4条件は①都心方面に鉄道の乗り換えなしでダイレクトアクセスが可能、終電まで夜遅くまである、②駅勢圏=駅周辺の繁華性が高いエリアが比較的広く、都心・近郊の街と大きく変わらない生活利便性、③郊外ならではの手頃な家賃相場、④落ち着いた居住環境・集権環境です。

2位「三鷹」(東京都三鷹市)、4位「吉祥寺」(東京都武蔵野市)は23区外エリアのため、東京都杉並区内の3位「高円寺」、5位「荻窪」よりも平均家賃は少し安い傾向にあります。

コロナ禍を経て「八王子」などの郊外の街の人気も高まっていますが、都心にほど近い「中野」(同23位)もTOP30内に入っており、都心回帰の兆しが伺えます。また、中央線沿いの2位以下の4つの街が共通しているのは、新旧が入り混じっていること。昔から住んでいる方が多いことに加えて、商店街や個人商店がありながらも新しく移り住む方も多くいるため、両者が混在することで街が多様性を持ち、活性化して新たな魅力が生まれています。

【山手線】1位は納得の「池袋」

「住みたい街が多いJR東日本・首都圏の鉄道路線ランキング」の5位は山手線です。山手線における住みたい街ランキングは1位「池袋」(借りて住みたい街ランキング首都圏版12位)でした。沿線には東京・品川・渋谷・新宿など世界トップクラスの利用者数を持つターミナル駅が多数ある中、1位に輝いた理由はJR各線だけでなく私鉄や地下鉄などと接続しているからでしょう。

2位「目黒」(東京都目黒区)は、「渋谷」まで5分、「品川」まで8分でアクセスでき、都営三田線や東京メトロ南北線、東急目黒線の路線が乗り入れる駅のため、さまざまな場所への移動が快適です。駅前には商業施設や商店街があり、レストランやカフェ、インテリアショップも充実しているためグルメやショッピングを楽しめます。

3位「恵比寿」(東京都渋谷区)は、「渋谷」まで2分、「品川」まで10分で行けて、JR埼京線を利用して「大宮方面」にもアクセスできます。駅周辺はオフィスや商業施設があるほか、都内屈指の高級住宅地と憧れられる街です。美しい景観に囲まれて、日常的にオシャレなカフェ・レストランに行きたい方に向いている街です。

4位「高田馬場」(東京都新宿区)は、早稲田大学などキャンパスが近く学生が多いことから、ラーメン店をはじめとする飲食店、カラオケ・マンガ喫茶などの娯楽施設が充実しています。駅周辺に何でも揃っているので、生活利便性を重視する方には向いているといえそうです。

5位「大塚」(東京都豊島区)は、「池袋」まで電車で3分、徒歩でもたどり着けます。荒川都電線や徒歩圏内に東京メトロ「新大塚」も利用できます。また駅周辺は商業施設があり、駅前広場の再開発が進んでいるので都会的な雰囲気が漂います。昔から続く複数の商店街や、都電が走るのどかな風景など懐かしさも感じられる街です。

以上、湘南新宿ライン、中央線、山手線で借りて住みたい街TOP5でした。いずれも魅力が豊富で人気があるのも納得の街でしたね。これから賃貸経営を始めようと検討している方は上記の街を参考にしてみてはいかがでしょうか。